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オーストラリア

 中国への旅は今回が12回目。「天下一の名山・黄山」にあこがれての訪問となった。
8年ぶりの訪中となったが北京オリンピック後の中国は歴史の面影を残ないほどの様変わりが目立った。素晴らしい道路、新築の家、高層住宅の建設、土地開発。。。経済成長が鈍化の中でも国力のすごさが感じられた。
 今回は 杭州⇒屯渓⇒黄山⇒黄山山頂と世界遺産巡りをした。
屯渓では唐模村で江南の麗江古城と呼ばれる安薇の古民居村群・古薇めぐり、呈欣では八卦の形に建物などが配置されている神秘的な安薇の古民・呈欣八卦村と唐や明時代の歴史がよみがえる美しい「うだつ」のあがる民家建物群を訪れた。
屯渓老街では歴史的商店街を見物、多くの人で混雑する中で買い物を楽しんだ。

黄山市

 黄山市は中国安徽省南部に位置し、屯渓区、黄山区、安徽区の3区4県を管轄する。
黄山市屯渓区のホテルに宿泊したが7月上旬は雨が多くこの方面で発生した梅雨前線が日本にも達することになるが現地の人は「雨は金につながる」として苦にしないようだ。安徽省としてみると北の方面に洪水が多く、浙江省は特に洪水被害が多発する。今年も50年に1度の水害があったとうい。
黄山市の3区の人口は160万人。黄山区は16万人の都市、工場はなく、3万戸からなる美しい街。羅針盤と印刷機の発明と風水(八卦)で有名とか。白い壁、黒い屋根瓦。老人が多く、観光の町。安徽州料理は野菜と肉で素朴な味。お茶も有名で、蚕も盛ん。竹が多く、山桃、菊の花も多い。桃、スイカ、スモモ、ビワ、ミカン、梨ができ農家は豊か。お茶、硯、墨が有名。タケノコ、ワラビ、イノシシ、蛇が食べられているという。花見は菜の花で3月、茶摘みは4月。治安も良い。山桃、桑の実の酒、バウチャー、紹興酒、ビール、ワインと酒類は豊富。食べ物は脂っこいものが多い。川魚が多く調理されているが、まずくはないが小骨が多くて食べにくい。2000m以上の茶畑での茶摘み。世界の4大茶として、茶・紅茶・菊・シイタケ等がある。
 教育のレベルも上がっているのだろうが、殆どは英語も日本語も通じない。頑なに中国語で押し切られる。1人っ子から2人っ子に切り替わってはいるものの、当分の間は嫁不足の状況だという。
 驚いたのは電気小型自動車やバイクである。スマートな乗り物として流行っている。電源が200Vのせいか充電も経済的で、こうもり傘を付けたバイクが音もなく走るので注意を要す。
 観光客は韓国人が多く、胡錦涛さんの故郷でもあり、曹操や老子の生まれたところでもあるという。火事、地震はないが雨が多く、洪水が頻繁のようである。

上空より 杭州白雲空港にて 臨安ドライブインにて
屯渓市内にて 雨季の銭塘江 屯渓での宿泊ホテル
安徽料理は素朴な味 果物は豊富である 電気小型自動車やバイクが庶民の足として走っている

世界遺産・黄山

 屯渓のホテルから約
1時間で黄山山麓に到着。専用バスに乗り換え、雲谷ロープウエイで山頂へ。
世界遺産・黄山山頂巡りは 白蛾峰⇒始信峰⇒黒虎松⇒龍爪松⇒深海松⇒連理松⇒夢筆生花⇒筆架峰⇒獅子峰⇒候子観海と名山の風景を観望した。
黄山は雨と雪の後が美しい山だという。広さ1,200k㎡、山道は150km. 72嶺、見どころは奇松、怪石(岩山)、雲海、温泉だという。ロープウェイは3基あり、ここからの景色も絶景である。7月の混雑時には2~3時間待ちがるという。温度は外科医が34℃でも山頂は23℃シー。山道は全部歩くと10km,8時間かかるという。実際に歩いてみると、階段は多いが道は整備されている。松は黒松が多く頂上には寺はないがホテルはある。
山麓はかなりの雨だったがロープウエイを降りるとさほどでもなく山はくっきりとみえ、黄山のなす絶景が行く先々で実現された。黄山は不思議な山である。下界が晴れていても絶景とは限らない。霧や雲海、雪によって折々の美しさが堪能できる。
 今まで国内外でいろいろな名山を見てきたが、美しさといい、スケールといい、やはり古来から語り継がれてきた「天下一品の山」だと私は感じた。
登山道は整備され、峰々への通ずる道も立派な切り石と石段で見事である。悪天候でも高齢者でも登れるのはありがたい。「黄山を見ずして人生の終りなし」の心境である。

老村景観

 中国にはいろいろな老村が存在する。一族の集まりが村を形成し、名を成した偉人は莫大な金を投じて攻勢に残る大規模な庭園や建物を作り後世に引き継いでいる。
今回訪れた屯渓の唐模村で江南の麗江古城と呼ばれる安薇の古民居村群・古薇めぐり、呈欣では八卦の形に建物などが配置されている神秘的な安薇の古民・呈欣八卦村と唐や明時代の歴史がよみがえる美しい「うだつ」のあがる民家建物群を訪れたがそれぞれ独特な集落様式が見られ、その美しさと一族の歴史が残存していた。白い壁と黒い屋根、家を勢いづけるかのような屋根飾りの「うだつ」。家々に「うだつ」の聳える景観は見事としか言いようのない美しい建築様式である。庭園としての「うだつ」の町。その中身には古代の八罫によって計画配置された人の道が美しく荘厳さの中に生かされ、小川の両岸に続く「うだつ」街並みとしての観光ルートは古き中国にタイムスリップしたような見事な世界文化遺産である。


屯渓老

 屯渓老街は古代の商業街で、宋や明代の古い街並みが商店街として残されている。 約1.5kmの老街の通りには「うだつ」が上がる建物が軒を連ねている。安微省南部は「墨と硯」の産地だけあって、年代を感じさせる硯や筆などの書道用具店のほか漢方薬店、名石店、古書店、土産物店等が並んでいる。


車窓からの杭州市周辺

 中国経済が低迷中とはいえ、この地域は農家も別荘を持つような状況で、どの家も新築の3階・4階建てが見える。商業、建設関係の出稼ぎで農家は富み周辺には高層住宅が林立し都市化しつつあり、高速道路の建設も目にした。


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